「重力ピエロ(PCサイト)」
岡田将生君を初めて見たのは『天然コケッコー』でした。大沢君というキャラにしては淡々としてるなぁと思っていたけど、今回も淡々としていたから、彼の自然体演技なのかもね。『乙男』のドラマではハッチャけた演技、期待しております。しかし、いい男になったわねぇ~
さて。
■ネタバレ含む感想■
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『春が 二階から落ちてきた』
伊坂幸太郎さん原作の、重力ピエロ。原作は読んでないです。
ジャンルも分からないけど、何となく気になっていたので観に行った映画。
大当たり。
ドンドン、パフパフ
家族の日常的な物語だと思っていたら、次第にサスペンス&ミステリーな方向に。
グラフィティアートと連続放火が謎を呼びます。
主人公は大学院生で昔から弟に比べて色々と劣る泉水-いずみ-(加瀬亮)。
その2歳年下の弟春-はる-(岡田将生)はクールで何をやっても優れている。
そして、優しい父親正志(小日向文世)と、亡き母梨江子(鈴木京香)。
映画の中の彼らの演技は淡々としていて、そしてとても自然体。大袈裟な演技はなく、その静かな穏やかさが心にジワリと沁みてきます。
一番素晴らしかったのは父親役の小日向さん。優しくて、強い。でもひたすら優しい。「俺たちは最強の家族だ」……彼が言うと、こんなくさいセリフだって、普通なんです。
映画の後半で、弟・春のクールな彼の心の裏では小さい頃からどんなに悩み続けていたかがえがかれていてとても切ないです。そして、加瀬亮さんはいつも受身なんだけど、その受身の演技がとても良い。
兄・泉水はいつでも弟の事を思っています。弟はそんな兄をとても信頼し、慕っています。昔からなんでも自分より上回っている弟。兄はそれでも弟を守ろうとするんです。
最後の方で、父親が春の手を握り、言います。
「お前はとても悪い事をしてきて、それを隠しているね」(うろおぼえ)
春は泣きそうな顔で黙っています。
その隣りに座っている兄・泉水はどういう気持ちで聞いていたのでしょうね。
弟・春の心の闇が強すぎて、兄・泉水はそれを守るという形で演技は進みますが、加瀬亮君の演技が微妙な立ち場である兄の心理を上手く出せていると思いました。
渡部篤郎さんは超悪いし(こんなに根っから悪いとは!ナイスでーす)、夏子さん(映画役名)はいい味出してて可愛いし、鈴木京香さんは美しくて優しいし。
ああ~~見終わった後、暫く世界観から抜けられなかったぁ。
もぉ、ね!こういうの大好き!
まとめの一言。
「美しい日常と映像の中に入り込んだ凶悪事件」
あ!一番悪くてハマり役は、絵画コンクールの兄弟ですな(笑)あんたらサイコー。
オススメ度は星4つ:★★★★
自分的には星5つ:★★★★★